バイトしていたスナックに遊びに行った。
大学時代にバイトしていたスナックに客としていってきた。安居酒屋でしか飲むことがなかった当時は、そこで飲んでいる大人にひどく憧れたことを覚えている。
それももはや10年くらい前の話。こっちも経験を積んでいる。舐められる覚えはないし、むしろ歓迎されるかなぁ、なんて考えていたら、昔のことを思い出した。
・とてもふくよかな体型で、いつもお客さんからそれをいじられているママ。
・ゴルフがとてもうまかった(らしい)。
・大学生のバイトが卒業で辞める時は、海外旅行に連れていってくれた。
・インドは腹を壊すから、もう嫌らしい。
・カウンターの奥で、すべてを仕切っているママのママ。
・ロマンスグレーがよく似合った。
・仕事終わりによくご飯に行った。年の差40歳くらいで並んで飯食った。
・店のメイン銘柄であるウイスキー響が格好良かった。
・自分で買おうと思って酒屋に行ってみたら、思いのほかちゃんと高くてびっくりした。
・ってことをホステスのユリカさんとしゃべってたら、その日来たお客さんにお願いしてくれて、新品の響を貰った。店の価格で2万だったか。
・大人ってすごいと思った。女にお願いされたら黒服にも奢ってくれんだ。
・男って単純だと思った。
・ショートホープが2つ出てくることを知った。
・女友達でホステスやる子がいないか、しつこく聞かれた。
・あんまりやる子はいなかった。
・黒服として見てる側としては、やればいいのにと思った。
・時給全然いいし、いい小遣い稼ぎだと思う。おれならやってた。
・なぜかお客さんの眼鏡を洗うのがうまくなった。なぜか。
・医者のお客さんは、小学生の子供連れで来てて、こんなスタイルもあるのかと驚いた。
・と思ったら、あとから奥さんもきた。ビビった。
・卒業でバイトを辞めるときに、ホステスのマイさんに、もう一生会わないね、と普通に言われた。
・そうだろうけど、別に言わなくてもいいよね。
(以上、すべて仮名)
一生会わないね、なんて言われたけど、まさか客として来るとは思ってもいないだろう。行ったらどんな顔するのか、まぁ忘れている可能性が高いか。むしろもういないか。
ママ痩せたかなぁ。
ママのママはまだ元気かなぁ。
1セット7000円は高いなぁ。
ハウスボトル飲ませてくれるかなぁ。
なんてウキウキして行ったら、お店がありませんでした。
お疲れさまでした。